善知鳥神社は善知鳥中納言安方がこの地に流された際に、天照大神の御子である宗像三女神を祀ったのが始まりとされる。善知鳥神社由緒によると、坂上田村麻呂の蝦夷征伐が行われていた頃の807年に再建されたという。善知鳥中納言安方に関するエピソードは平安時代末期に文化人の間で知られていたようで、西行法師や藤原定家の歌にも取り上げられている。このことからも、善知鳥神社が建立されたのは平安時代中期以前であることが推測できるのである。 善知鳥神社は青森市発祥の地とされ、長い間この地の人々に信仰されてきた。2007年は善知鳥神社が再建されて1200年目の節目にあたり、9月には様々な記念行事が行われた。新町通りでは20年ぶりに古式ゆかしき神幸行列が練り歩き、四基の御輿や稚児行列、武者行列など青森市ではめったに見られない時代絵巻が繰り広げられ、大勢の市民を魅了した。また行列の前日には善知鳥神社を会場に定例の諸流茶会が開催され、すりぶるも嗜んできたので、その様子をご覧いただきたい。 |