八甲田−初夏の記憶−

 雪融けの5月から、一気に初夏の様相に変化した6月の八甲田を記録した。特に印象に残ったのは、田代湿原に広範囲で自生していたワタスゲの激減である。夏期の雨不足と温暖化の影響であろうか、湿原の乾燥化が進んでイネ科の野草が進出し、ワタスゲがここ5年のうちに一気に数を減らしてしまった。かつてのような一面のぼんぼりが風に揺れる風景が、今まさに消滅しそうな現実を目の当たりにした。

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撮影地:青森県八甲田山
撮影日:2013年6月
撮影機材:NIKON D5100, TAMRON 18-270mm