青森市の中心地から20km程南にある八甲田山のすそ野に、明治43年に創立された野沢小学校入内分校がある。古くは最大46人の児童を数えた入内分校だが、その後過疎化の進行とともに徐々に減り続け、平成18年にはたった4名にまで減少した。これを受けて青森県内の小中学校で最後の分校となった入内分校は、平成19年3月をもって閉校となることが決定された。

地域住民の嘆願によって生まれた入内分校は、その後地域と一体となって入内の地に根ざしてきた。山の子供たちのためにお金を出し合ってプールを作ったのも地域のひとびとだった。晴れた日は青々とした陸奥湾を見下ろせる赤い屋根の校舎は、閉校後思い出だけを残して解体される。

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撮影日:2007年3月11日
撮影場所:青森市立野沢小学校入内分校
撮影機材:SONY DSC-R1, OLYMPUS E-500 14-45mm