六ヶ所村−風の通り道

 原子燃料サイクル施設が建設されている青森県六ヶ所村は、陸奥湾と太平洋に挟まれ、海水温の差から生じた強風が年中吹きつける。この風をエネルギーとして利用すべく、2003年までに44基の風力発電機が設置された。
 風力発電は二酸化炭素の排出を伴わないクリーンなエネルギーを生み出すため、世界的に風力発電所の設置が急増している。しかし、従来の風力発電では風がなければ発電できず、電気を安定的に供給できないという欠点があった。
 この問題を解決するため、発電した電力を蓄えることによって風力が弱いときでも供給電力を平準化できる蓄電池併設型の風車が開発され、六ヶ所村に新たに34基が建設された。洞爺湖サミットに先立ち青森市で開催されるG8エネルギー相会議の会場では、蓄電池型風力発電で発電した電力を全面的に用い、新型発電機の有用性をPRするとのことだ。
 このギャラリーでは、国内におけるエネルギー先進地と位置付けられ、エネルギー施設と豊かな自然が高次元に融合する六ヶ所村の春先の風景を紹介したい。

平内町浅所海岸から見た風力発電群。このエリアに全部で103基が
設置されている。山の手前は野辺地町、反対側が六ヶ所村となる。

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撮影地:青森県六ヶ所村
撮影日:2008年3月8日
撮影機材:OLYMPUS E-1, OLYMPUS E-500