日本国内に生息するホタルは40種を数える。なかでもゲンジボタルは最もなじみの深い種であり、青森県はゲンジボタルが分布する北限とされる(北海道沼田町のホタルは岐阜県産とのこと)。

昭和の高度成長期を境として、稲作における農薬の大量使用によってエサとなるカワニナが姿を消し、それとともにホタルの数は急激に減少しており、身近な環境でホタルを見ることは困難となった。そこで国内各地でホタルの保護活動が活発化し、ホタルを観光・行事の目玉にしようとの取り組みがなされ始めた。今ではほとんどの県に「ほたるの里」が整備され、幻想的な光の舞を眺めることが可能となった。

青森市内には浅虫字蛍谷や駒込字蛍沢など、ホタルの名が付く地名が現在も残っており、昔から市内の各所でホタルが飛び交っていたことを伺い知ることが出来る。すりぶるは今年、青森市内のホタルの繁殖地のうち一般に公開されている3ヶ所を訪れたので以下に紹介する。

青森市栄山小学校。学校裏手の農地で生育するホタルを
保護・飼育している。7月上旬、「細越ホタルの里の会」が
ホタルまつりを開催し、栄山小学校には多数の青森市民が集まった。

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撮影日:2007年7月
撮影機材:OLYMPUS E-500, SONY DSC-R1