むつ湾フェリーの船上からイルカを撮り始めて4年目の今年は、1便で蟹田を出港し、脇野沢に到着後折り返し2便に乗船するのではなく、脇野沢地区を散策して4便で帰るスケジュールを組んでみた。
 下北半島に生息するサルは北限のニホンザルとして国の天然記念物に指定され、脇野沢地区には大きなコロニーが生息しているようである。またむつ湾フェリーの船名の由来となったカモシカもたびたび目撃され、ここは自然の宝庫とも言える場所だ。イルカとともに必ず見られる類のものではないが、むつ湾フェリーを利用したアニマルウォッチングのツアーコースとしても面白い。
 フェリー埠頭から30分ほど歩いたところに「牛ノ首」と名付けられた岬がある。一体は国有林に指定されており、近くでユースホステルを営む写真家の“いそやま・たかゆき”氏がサルやカモシカを観察するフィールドになっている。ここは森林公園として整備されているので、1周をゆっくりと1〜2時間かけて回るのにちょうどいい面積だ。
 牛の首までの海沿いには、これだけの規模の集落としては珍しく、おしゃれなストリートファニチャーが整備されている。なかでもサケの見える公園では、脇野沢川の河口に橋が架かり、秋にはサケの遡上が見られるようだ。
 以上のように、むつ湾フェリーを利用して下北半島の野生生物をウォッチングするコースは県外からの観光客はもとより、津軽地方に住むファミリーや教育機関にとっても充分魅力的であるといえよう。しかし、新幹線などの列車を利用して県外から来る場合、フェリー埠頭までのアクセスが問題となる。可能であれば、蟹田駅と脇野沢のフェリーターミナルに無料のレンタサイクルが設置されることを望みたい。
 今回のギャラリーでは、撮影日が5月中旬ということで水温が低く余り活発ではなかったが、数少ないイルカのジャンプシーンとともに脇野沢地区の周遊コースを紹介する。また、昨年アップできなかった曇天下の冴えない画像も最後に4点追加したので、ご覧いただければ幸いである。

蟹田港

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撮影地:青森県外ヶ浜町蟹田〜むつ市脇野沢
撮影日:2010年5月16日
撮影機材:NIKON D300, PANASONIC LUMIX FZ28